産後ケアで心と身体がほどける時間|妊活・体外受精を経験された方へ

安心のなかでほどけるもの

産前〜産後ケアのなかで、印象に残っている出来事があります。

体外受精で受精卵をおなかに戻したあと、
心拍が確認できる前に、施術を受けたいとご連絡くださいました。

1人目のお子さんの産後にケアを受けてくださったご縁もあり、

「前回、化学流産をしたことで、『いるよ!生まれたいよ!』と思ってくれているのかもしれないと感じて、今度は信じてお迎えしたいと思った矢先に須代さんの文章を読み、タイミングが合いそうでしたらぜひ施術をお願いしたいと思ったんです」

とお話しくださいました。

当時は、妊娠しているかどうかも分からない状態でした。
お一人目を授かる前にも、数えきれないほど体外受精がうまくいかなかったそうで、今回もとても繊細な時期だったと思います。

通常、マタニティケアは安定期に入ってから医師の了承を得られた方のみお受けしているのですが、今回はご本人の希望と、1人目の産後ケアからのご縁もあり、十分にお話をしたうえで施術をお引き受けすることにしました。

からだがゆるむとき

施術では、背中の緊張が強く感じられていましたが、だんだんと呼吸が深くなり、力が抜けていきました。
お気に入りのやわらかな肌ざわりのブランケットに身を包み、安心されたご様子が印象に残っています。

後日いただいたメッセージの中で、あのときは
「自分が赤ちゃんになって抱っこされたみたいだった」
と教えてくださいました。

その後、心拍が確認され、無事に出産を迎えられました。

安心のなかであふれるもの

2人目のお子さんの産後には、5日間の産後ケアを提供させていただきました。
からだがゆるみ、ほっとできる時間のなかで、それまで抱えてこられた妊活のつらさがあふれ出す場面もありました。

そっとティッシュをお渡しして
「涙をこらえなくていいですよ」
とお伝えしました。

このようなとき私が大切にしているのは、介入しすぎることなく、ただ安心してその感情を体験していただくことです。

体がゆるむと、からだの奥にしまわれていた記憶がふと動くことがあります。

その時間とその場を、安心して味わえるように。
静かにしっかりとホールドすることが、私の役割です。

ただ、そばにいるということ

安心のなかでほどけるもの

心やからだに、大きな出来事が残るなかで、まだ触れるには早いと感じることもあるかもしれません。
でも、もし「触れてもいいかも」と思えたときに、そのままのあなたで来てください。

がんばって整えなくても、
うまく言葉にしようとしなくても大丈夫です。

からだがふっとゆるむと、奥にしまわれていたものが、静かにほどけはじめることがあります。

それは涙かもしれないし、
言葉にならない感覚かもしれません。

そのどれもを、安心のなかで。

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